こんにちは!今年は100冊本を読みたいtotohaです。
私はX(旧Twitter)でちまちま読了投稿をしています。こんな感じ
文字数が限られてどうしても全部は書けないのでブログの方でつらつらと記録したいと思います。
なるべくネタバレしないよう書いてますが若干ネタバレを含むこともありますので未読の際はご注意ください。
今月は7冊読みました。一気にご紹介します!
鎌倉うずまき案内所
作品情報
あらすじ
古ぼけた時計店の地下にある「鎌倉うずまき案内所」。そこには、双子のおじいさんとなぜかアンモナイトが待っていて…。会社をやめたい20代男子。ユーチューバーを目指す息子を改心させたい母親。結婚に悩む女性司書。孤立したくない中学生。40歳を過ぎた売れない脚本家。ひっそりと暮らす古書店の店主。平成を6年ごとにさかのぼりながら、悩める人びとが「気づくこと」でやさしく強くなる。ほんの少しの奇跡の物語。
引用元:裏表紙のあらすじより
感想
平成のはじまりに生まれた私はこの時代が大好きで大嫌いです。というのもそれなりにいいことも悪いことも経験したからなんですが。
生きていれば人との関わりは切っても切れなくてどうしようもなく悩んでしまいますよね。
この物語は年代、年齢、性別すべてがバラバラなのにみな「はぐれてしまう」ことから導かれて鎌倉うずまき案内所へ迷い込みます。
そこで所長のアンモナイトからうずまき関連のヒントをもらって悩みを解消していきます。
一見めちゃくちゃファンタジーなのに読むとすごく現実的なのが不思議。引き込まれます。
うずまきってぐるぐるしてますよね。私は悩んでいたり困ったことがあると頭の中がぐるぐるするという表現を使います。
その悩みをうずまきに見立てているのかなと思いました。
悩みを解決するにはやっぱり自分の声を聞くことが一番必要なんだと思います。自分と向き合うこと、これはできているようで本当のところあまりできていないのが人です。そのことを気づかせてくれる物語でした。
関係のないように思えて実は登場人物たちがつながっている青山先生の作品が本当に大好きです。
生きているうえで悲しい出来事や悔しい出来事があったとしても温かくて優しい世界。いつも癒やされています(^^)
ぼくは青くて透明で
作品情報
あらすじ
高校一年の夏、ぼくは彼に恋をした。
「ぼく」(羽田海)は、血の繋がらない継母の美佐子さんち二人暮らしをしている。ぼくが高校一年の夏に、美佐子さんの仕事の都合で引っ越しをすることになった。前の町で美佐子さんが勤めていた印刷会社が倒産したのだ。
幼いころは父さんと母さんがいたけれど、ぼくが六歳のときに母さんじゃ出ていき、その後美佐子さんと結婚した父さんもどこかに行ってしまった。
勉強も好きじゃないし、運動も好きじゃない。いつか美佐子さんとも離れなくちゃならない。そんなとき「ぼく」は、転校先の高校で忍と出会った…。出会ってしまった。
引用元:帯裏のあらすじより
感想
久しぶりに窪美澄先生の新刊を読みました。帯の「あの日、ぼくは彼に恋をした」の文言でぜひとも読みたいと思った作品です。
ドキドキしました。時間が進んでいくごとに登場人物がそれぞれ語り手になっていて先が気になって一気に読んでしまいました。
とんでもなく不幸な生活ではなかったけど寂しさがつきまとう人生だった海くん。男の子っぽいものより人形やかわいいものが好きだった海くん。男の子が好きな海くん。母親に捨てられ、父親にも置いていかれた海くん。
そんな彼をまるごと受け入れ、父親がいなくなっても守り続けた継母の美佐子さんの人生が私は本当に好きです。
血がつながってなくたって家族になれる。子どもを産んでなくても母親になれる。とんでもなく大きな愛情をもつことができる。
海くんを育てられたことを誇りに思う美佐子さん、巣立つ海くんを見守りきれる美佐子さんが本当にかっこいいんです。
悲しい訳じゃないのになぜか泣きそうになる切なさと優しさがたまらなく心に響きました。
彼らの恋の行方をぜひ最後まで読んで知ってほしいです。
普通であることは普通じゃないと気づけるはずです。
本を守ろうとする猫の話
作品情報
あらすじ
「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。幼い頃に両親が離婚し、さらには母が若くして他界したため、小学校に上がる頃には祖父の家に引き取られた。以後はずっと祖父との二人暮らしだ。祖父は町の片隅で「夏木書店」という小さな古書店を営んでいる。その祖父が突然亡くなった。面識のなかった叔母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るために林太郎の力を借りたいのだという。
お金の話はやめて、今日読んだ本の話をしよう--。
引用元:小学館ホームページ
感想
突然現れた猫に本を救ってほしいと頼まれた閉じこもりがちの少年。
何で自分が?と思いながらも本を大事に思う少年は迷宮に挑む。
まっすぐで素直な同級生(女子)の後押しもあり少しずつ前向きになっていく。
本×ファンタジー×青春の物語でした!
彼が出くわす厄介な迷宮は、本を好きな人からすると正直ひどいと思うものばかりですが、正直なところ需要と供給をわかったうえでの必要とされたビジネスだったりします。速読してたくさん本を読もう!誰でも速読できるように要点だけまとめよう!とか
読みやすい売れる本だけ作ろう!とか。本離れが進んでいる昨今、本の価値を忘れないでほしいがための行動だったのかなと。
本を好きなだけじゃ本は残らない。じゃあ少しでも人々の日常に本をおいておけるためにはどうすればいいか。
その結果が迷宮につながったのではないかと考えます。
少年は本を愛しています。その純粋さが迷宮を崩壊して結果的に解放される。
それと同時に閉じこもりがちな少年の心も解放されたのかな、と思いました。
「読んで難しいと感じたなら、それは柚木にとって新しいことが書いてあるから難しいんだ。
難しい本に出会ったらそれはチャンスだよ。」
ー作中の夏木少年の言葉より
作中には数々の名作のタイトルが出てきます。残念ながら読んだことのあるものはほとんどなく…
最近の作品もおもしろいけど時代を越えて残ってきた作品たちも読んでみようと思うきっかけになりました。
難しい本に出会っても逃げずに避けずにチャンスだと思って読みたいです。
エッセンシャル思考
作品情報
あらすじ
本書で紹介するエッセンシャル思考は、単なるタイムマネジメントやライフハックの技術ではない。本当に重要なことを見極め、それを確実に実行するための、システマティックな方法論だ。エッセンシャル思考が目指す生き方は、「より少なく、しかしより良く」。そのためには、ものの見方を大きく変えることが必要になるが、時代はすでにその方向へ動きだそうとしている。
引用元:かんき出版ホームページ
感想
本好きの人でこの本を見たことのない人はいないのでは?というくらい有名な本書。
あまりにも根強く読まれていることもあってなかなか手に取らなかったんですがもっと早く読めばよかった。が正直な感想です。
簡単に言うとマルチタスクをするよりシングルタスクをひとつずつこなすことが少ない力で速く達成できるよという内容。
私は普段本当にマルチタスク女なので、アニメを観ながらゲームをしつつ食事するとか、電話しながらゲームするとか、同時進行で仕事を進めたりとかもうマルチタスクが日常です。正直ひとつのことだけに集中するといいことはわかっていても「削る」という選択が
中々できません。こういう人の方が多いんじゃないかな。要領よく、無駄なくすることを求められがちな環境だと尚更。
でもひとつに集中してひとつずつこなす方が無駄がなくてしかも速い。これは信じられないですよね?でも事実なんです。
本書でも具体例として数名挙げられていますが、すべてエッセンシャル思考であることで成功しています。
とにかくひとつに集中してみること。見様見真似でもいいから試すと意外と結果がついてくるものです。
結果を出して自信にもつながれば好循環が生まれ、できることも増えます。
いいこと知った!と思えた本でした(^^)
満月珈琲店の星詠み〜メタモルフォーゼの調べ〜
作品情報
あらすじ
大きなエネルギーを持ち「変容」を司る冥王星が水瓶座入する日、満月珈琲店のメンバーは北海道の音楽祭にいた。転職で札幌にやってきた小雪は、かつて三毛猫のマスターに出会ったことがあるという女性に会いに行く。女性から小樽の昔話を聞いて…。美しいイラストと響き合う書き下ろし小説。短編「幸せなシモベも収録」
引用元:裏表紙のあらすじより
感想
シリーズ4作目。今回は冥王星にまつわるお話でした。
メタモルフォーゼとは「変容」を意味します。何かというと「破壊と再生」、「生死観」。
今回満月珈琲店での話は札幌に住むマダム。彼女はいいところのお嬢様だと思って生きていたのに14歳のときに両親が隠してた真実をつきつけられて住む場所さえなくなってしまうほどの地に落とされました。そのあとの本当に大変そうな毎日でしかも胸糞悪いおじさんもいたりして目を覆いたくなる日々。この出来事が「破壊」である夜、彼女は導かれて満月珈琲店のマスターとの出会い、自分の現在から少し先の未来を知ることで「再生」していく。
印象に残った言葉がこちら。
「たとえば、出生図があなたの住所だとしたら、トランジットはその場所の天気予報のようなものなんです。今日に設定したら、今日の天気。同じように明日の天気、来年の天気と予測ができるんです。
「天候を知っていても避けられません。でも分かっていたら、対策はできます。」
ー作中の三毛猫マスターの言葉より
今の状況はこの星が入ってるからだよ、でもこのあとこうなっていくよっていう「予報」だと捉えるとなんだか安心しますよね。
「そっか〜そういうことか〜」と思えると気持ちにも余裕ができて過ごしやすくなる。星詠みっていいなぁと改めて思いました。この作品に出会って星詠みを学び始めました。こういったきかっけにもなる作品です。
壊れたらまた新しく始まるとこを繰り返すのが人生だなぁと思います。
どんなに辛くても大変でも苦しくてもそこからどうにかしていけるのが人間。そんなことを思い出させてもらいました。
満月珈琲店シリーズはこれまでの登場人物たちのその後が少しずつ垣間見れるのも好きなところ。みんな幸せそうで尚更いい!と思えます。自分の知らない自分に気づくとみるみるうちに人生が変わっていく。この物語は人の人生を見ているようで実は自分の人生を見ているようです。
ここはすべての夜明けまえ
作品情報
あらすじ
2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」はこれまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。
引用元:帯裏のあらすじより
感想
とにかくどのSNSでも投稿してる方が多くて気になって仕方なかった作品です!
本作は「生きる」ために必要な食事や睡眠が苦痛な少女がゆう合手じゅつで身体をマシン化して永遠に老いずに「生きていく」話。
時代は今から約100年後の世界。
伴侶として共にいたシンちゃんも逝ってしまい、話し相手もいなくなり、そういえば父親にかぞく史をかいてほしいと言ったてことを思い出しつらつらと書き始める。いろんなことを思い出して書いた内容は正直重い話でした…。
元々歪みというかズレがあったのかな。兄や姉ともすごく仲が言い訳でもなく…父親との距離はバグってる…
伴侶になったシンちゃんとの関係も…はちゃめちゃな感じが逆に現実味を持つ印象でした。
生きているのが辛かった彼女が生きたこと。人との関わりを持ったこと。きっとそれは心があったと言える。
猿から人へ進化したように今いるヒトもいつか別の生き物として生きる日が来るのだろうかとか、地球が滅亡して全く違う生物が生まれるのかとか、もしかしたらそんな日がいつか来るかもしれないと思うと、今をヒトとして生きれてることはすごいことなのでは?というところで落ち着きました。
私、死体と結婚します
作品情報
あらすじ
看護師の真野七海は、婚約者の高辻真悟と結婚するために東京の病院を辞め、彼が住む札幌に引っ越した。その三日後、急遽頼まれた夜勤を終えた七海は、そのまま真悟と共に役所に婚姻届を提出する予定だった。だが雪の積もる道を一人帰った七海を待っていたのは、ベッドの上で物言わぬ死体をなっていた彼だった。
七海が下した驚きの決断とは?!衝撃の結末へ誘われる、書き下ろしサスペンス!
引用元:裏表紙のあらすじより
感想
あらすじも読まずこのタイトルのインパクトと桜井美奈先生の書き下ろしというだけで拝読しました。
今回の謎もおもしろかったです。
ミステリーの感想はネタバレを含みたくないので詳しくは書きませんが(すごく残念)、ただひたすらに「婚約者のことを知りたい」という七海さんの意図をどう読むかで話の予想がガラッと変わります。
どうして彼女は「死体」と結婚するのか、何が目的なのか。どうなのどうなのと思いながら読んでほしいです。
秘密×秘密×秘密のストーリーでした。これらの秘密が全部わかったときどうしようもなく苦しくなりました。
でもラスト、エピローグで救われます。後味悪くない系のミステリーでした。
是非とも一気読みしてほしい。是非。
まとめ
以上7冊の紹介と感想でした。
ネタバレしたくない!が理由でたくさん書けないところもありましたがどれもおすすめしたい作品です。
本を読むと、いっときでも現実逃避できるんですよね。それが好きで読んでいたんですが「本を守ろうとする猫の話」で
読むだけじゃだめなんだということに気付きいわゆるアウトプットをしっかりしていこうと思いました。
こうやって感想を残すこと、読んで知ったことを日常で生かすこと。頑張ります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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